ソーシャルレンディングへの投資は微妙なんじゃない?
SBIソーシャルレンディングがよいという噂もありますが、わたしはソーシャルレンディングには懐疑的です。
まず一つ目の理由が利回りです。
利回りは高くて10%です。
しかも、利回りの高いものは元本割れのリスクもあるので、文字通りハイリスクハイリターンとなります。新興国の高い利回りに乗せられるのとニュアンスが似ているように思えます。
利回りが7%を下回るようなものは、論理的に米国株よりリターンが低いということになるので、合理的ではありません。
米国株はインフレ調整済みの実質リターンが'7%弱と過去のデータから導き出されています。
そのため、もしインフレを調整しない場合の米国株の名目リターンはもっと高いことがわかります。
ソーシャルレンディングのリターンは株ではないので、インフレすればするだけ名目的に損します。
次のデメリットですが、元本割れのリスクです。
ソーシャルレンディングは案件ごとに投資をするので、いわば個別株と同じです。
米国ETFや投資信託は暴落時の見た目の含み損は次のチャンスにつながりますが、ソーシャルレンディングの元本割れは損きりと同じになるため、チャンスでもなんでもありません。
次が、投資先の価値についてです。
どうしてソーシャルレンディングが登場したのかといえば、他の企業や銀行が投資しないからです。
余り物には福があるという考え方は投資には当てはまらないと思っています。
オープンになる情報というのは基本的にあまりもので、水面下での投資交渉が成り立たなかった投資案件なのではないかとどうしても考えてしまします。
ゼロ金利政策で、有望な投資先を多くの企業・銀行が探している中、どうしてソーシャルレンディングの案件になるのか。
『そんなに良いならなんでお前がやらないの?』というニュアンスをソーシャルレンディングは持っていると思います。
さらに、まだまだあります。
ソーシャルレンディングはそもそも資産がある程度ある人が手を出すものだと思っています。
私の立場としては普通のサラリーマンの余裕資金は絶対に米国株投資がおすすめです。10歩譲って国際分散投資でもいいでしょう。
いきなりソーシャルレンディングに手を出すのは、順番が違うと思っています。なぜなら再現性が違うからです。
米国株はいつ誰が投資しても長期で持っていれば全員が儲かったという実績がありますが、それがソーシャルレンディングにはありません。
そのため、投資初心者にこそ米国株投資がオススメです。
米国株に投資をしても収入が多く、資産が余るので、分散投資的な側面でソーシャルレンディングを考えるのは、多少は合理的だと思っています。
お金がたくさんあるから、色々なものに分散投資したい。
この考え方は真っ当だと思います。しかし、この考え方に至る人はある程度収入がある人です。
ある程度お金や収入があり、分散投資を行いたいような人には向いているかもしれないソーシャルレンディングですが、最大の欠点があります。
税金の計算が、分離課税ではなく、総合課税ということです。
お金があるような人は概して収入も高いため、ソーシャルレンディングで得たリターンに対する税金は高額になりかねません。
株なら株価が上昇しても税金はかかりませんが、ソーシャルレンディングでは、かならず利益確定されます。
お金がある人ほど税金のダメージは大きいので、そういう意味においてもソーシャルレンディングは微妙かなと思います。
素直に米国株に投資をする方が賢明だと思います。
ソーシャルレンディングって結局は新興企業・中小企業の社債と一緒なんじゃないの?
って思ってしまいます。かなり不安定な割にリターンが少ないなぁというイメージがあります。
しかし、未来のことはだれにもわからないですし、今後良い条件が出てくるかもしれないので、ソーシャルレンディングという経験をしておくのはいいかもしれませんね。
毎月14日は投資の日です。
銘柄選択よりも株式投資の比率を上げるための工夫をしていきましょう。
コツコツとS&P500に投資をしつつ、一緒にお金持ちになりましょう。