S&P500とVTIを比べるときに考えること
米国株式インデックスに投資をしておけば、年間のリターンが平均7%くらいになるという話は、過去の歴史が示しています。
そして、どのインデックスに投資をするか。
S&P500に投資をしている人も、VTIに投資をしている人も、どちらがいいのか一度は悩んだはずです。
そしてこれから投資をする人は、いまとても悩んでいると思います。
私は、S&P500をお勧めします。
結論的にはどっちでも良いと思いますが、S&P500をお勧めします。
まず二つの指数のトータルリターンは結局どちらも変わらないという意見を論破できる人はいないでしょう。そもそも細かい投資リターンなんてものは、切り取る期間によって大きく変わるのです。
S&P500よりVTIが良いという人は、より分散されているからと答える人がいます。
さらに、小型株の成長も取り込めるという意見が駄目押し的に響きます。
しかしその影響はごく軽微ですし、
長期投資において、どの株が一番儲かるか?とうい問いはあまり意味がありません。
なぜなら、長期投資で銘柄を分散してしまうとそのリターンは平均に回帰してしまうからです。
例えばS&P500の米国全体の市場の閉める割合は75%前後でしょう
一方でVTIが99%です。
リスク分散という観点からより分散が大きい方が意味があると考えることは可能ですが、その分散効果は頭打ちになります。
米国が暴落するときはS&P500もVTIもまとめて暴落します。
分散投資のメリットの一つである暴落回避をVTIは実現できていません。
一方で、VTIのもう一つはメリットは小型株の成長を取り込むという設定です。
しかしこのメリットにもわたしは懐疑的です。ある小型株は成長する一方で、別の小型株は低迷するというのが、小型株の最大の特徴でしょう。
そのため、VTIがS&P500より優れているという保証はどこにもないです。
現状では投資成績に差がないため、VTIの知名度が上がるにつれて、どちらに投資をしてもよいという結論になるでしょう。
そうなると、VTIに投資をする人が増え、S&P500に投資をする人が減るでしょう。
S&P500からVTIに投資資金が流れ、VTIを持つような人はより分散させると言う考えから、ヨーロッパやアジアへも投資をするようになるかもしれません。
そうするとS&P500への資金流入がますます相対的に低くなります。
すると、S&P500の株価が下がります。よりお買い得なS&P500になり、アメリカ株の割高感が是正されると思っています。
そしてS&P500は過去の歴史の通りに今後も平均7%のリターンを出すと思っています。
そして、もう一つS&P500の優れたところがあります。それは知名度です。
S&P500はもはや全世界の投資家が知っているようなワードです。
そして過去一貫してアクティブファンドを打ち負かしてきました。
そのため、VTIを買う人や、ヨーロッパやアジア株を買う人は、必ずS&P500との成績を比較します。
もはやS&P500は他のすべてのベンチマークから比較されるベンチマークってことです。
VTIはS&P500と同等のリターンをもたらすETFという意味ですごいわけですが、逆をいえば、
結局S&P500に勝てていないETFの一つという状況なんじゃないかとも思っています。
あるいみ究極のインデックス投資がS&P500だと思っています。そういう意味でも、未来永劫ベンチマークであり続けるS&P500への投資の方がいいかなと思う次第です。
毎月14日は投資の日です。
銘柄選択よりも株式投資の比率を上げるための工夫をしていきましょう。
コツコツとS&P500に投資をしつつ、一緒にお金持ちになりましょう。