優良個別株投資家は、GEが転落したことをもっと重く受けた方がいい。
こんにちは。
多くの人が10年前と今を一度は比較したことがあると思います。世界はものすごい勢いで変化しています。
さて、当ブログではS&P500への投資を推奨していますが、なぜS&P500なのかといえば、10年後も20年後も30年後も資本主義が続くと考えていることと、アメリカが今後もずっと世界経済を牽引していくと考えているからです。
アメリカ経済の原動力はやはり弱肉強食の世界であると思っています。
優れた企業はすぐに台頭し、魅力のない企業はさっさと退場する。
このシステムがテクノロジーを発展させ、多くの資本家に利益をもたらしていると考えています。
S&P500への投資は資本主義という社会システムへの投資です。ただの分散投資ではありません。
ここがS&P500の圧倒的な優位性だと思っています。
さて、米国個別株の長期投資を推奨している人はその主張に矛盾をはらんでいると思っています。
一つの株をホールドし続けるとは、その企業の優位性がずっと変わらないということを信じることです。
資本主義という資本家優位の世界は今後も変わらないと思いますが、一つの有名ブランド企業は一つの技術革新や政策、内部抗争であっさり敗れてしまう可能性を秘めています。
平家物語の中にある、「常者必衰の理をあらわす。」です。永遠の繁栄などありません。
財力がある企業の方が新興企業よりも技術革新や政策に対応する力は強いと思います。しかし、過去の有名企業で、NYダウ銘柄に唯一採用され続けていたジェネラルエレクトリクス(以下GE)の株価が低迷し、無配当になりました。それを踏まえれば、盲目的に個別株を信じるのはいいことではないと思っています。
次にどのダウ銘柄が転落するのかなんてだれにもわかりません。
優良個別株を長期ホールドすることの優位性を主張する人は、GEが転落したことをもっと重く受け止めた方がいいと思っています。
日々の決算や株価に関係なく、永遠と配当再投資を続けるために、各セクターの超優良企業に投資をしている人がいるかもしれません。
適度に分散しているということで、一つの企業が倒産しても例えば10社に分散していれば、資産総額の減少率は10%になるから大したことがない。そのような主張を個別株投資家はしていると思います。
しかしある企業がそのセクターで30年後も優良である可能性はどれくらいでしょうか?
私は半々くらいかなと思っています。
コカコーラやジョンソンアンドジョンソンが30年後に上場廃止になっているか、30年後も存続して連続増配株になっているかを根拠をもって示せる人はだれもいません。
個別株投資家の優良企業の判断の根拠は決算報告です。過去の決算報告では1年後の予想はできても10年後の予想はできません。
決算報告が徐々に悪くなってきた場合でもそのかつての優良株に投資を続けられるでしょうか?
私にはできないと思っています。
できないと思いはじめると、個別株投資家の投資戦略は足元から崩れ去ってしまいます。配当再投資を続けられないからです。
決算報告などで、自分の投資銘柄を変更しはじめると、インデックスファンドに負けるアクティブファンドとなんら変わりのない投資を実践することになります。
ジェレミーシーゲルの株式投資の未来の副題には永続する企業が本当の利益をもたらすとあります。
しかし、永続する企業の予想はできません。
個別株投資とは当たり前ですが企業への投資です。
その個別株を500社集めたものがS&P500ですが、S&P500への投資は500社に分散投資すること以上の意味があります。
資本主義という社会システムへの投資です。
S&P500は個別株投資に比べて圧倒的に優位です。
ぜひこの優位性を利用していきましょう。
毎月14日は投資の日です。
コツコツとS&P500に投資をしつつ、一緒にお金持ちになりましょう。