メディアリテラシーが低いのは先進国の宿命
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私が定期的に読んでいるブログに内田樹のブログがあります。
http://blog.tatsuru.com/2019/02/22_1017.html
最新の投稿でメディアリテラシーについて書かれており、
私たちに必要なのは「メディアには決して情報として登場してこないもの」を感知する能力ではないのだろうか。
私たちはメディアの伝える情報における「真実含有率」について、自己責任で判断を下すべきだし、下せなければならないと私は思っている。
私たちに求められているのは「自分の知らないことについてその真偽を判定できる能力」なのである。
という感じで、メディアリテラシーとして、情報の確かさを判断する重要性が説かれています。
メディアが言っていることが正しいとは限らない。
これは当たり前のようで当たり前ではありません。
メディアとは単に新聞やテレビを指しているわけではなく、ウォール・ストリートジャーナルだってそうですし、2chだってそうでしょう。
ホリエモンの発言や大統領の発言だって、先輩や後輩の発言だって、すべてメディアといってもいいでしょう。。
メディアを辞書で引くと『媒介』と出てきます。
多くの情報は誰かの経験やデータから、人の発言や記事を媒介として伝わってくるのです。
マスメディアは大衆に向けての媒介をするからマスメディアなのです。
さて、メディアリテラシーが低いとう話は、おそらく何十年も前からある話ですが、このメディアリテラシー問題は先進国の宿命だと思っています。
メディアリテラシーを高められた国は、もはや先進国の中でもさらに上位に位置する超先進国と言えると思っています。
日本のメディアリテラシーは、一部の識者からしたらまだまだ低いのかもしれませんが、年々高まっていると思います。
マスメディアに対する批判はインターネット上で行われ、ヤフーニュースであれば、ヤフーコメントで記事に対する大衆の意見や識者の意見を見ることができます。
ネトウヨと呼ばれる誹謗中傷のコメントを避けるために、コメント欄がない記事がありますが、いつの日かニュース記事に対するコメント欄は必須の時代が来るでしょう。
一つのニュースに対して多くの人が議論できるようになると、それは文字通りマスメディアになると思っています。
さて、どうして、メディアリテラシーが低いのかと言えば、教育の成果だからでしょう。
学校では読み書きを教わりますが、この読み書きには答えがあるという状態で教育は始まります。
全教科を通じて必要な能力は読解力であるため、まずはこの読解力を身に付けることが大切になります。
しかし多くの人がこの読解力を得られずに学生生活を終えます。
これも問題だと思いますが、読解力を得られないことで得られる弊害は
文章を読んでも理解できないのは自分のせいなんだ。
という考えが強く残ってしまうからです。
読解力を獲得した学生も理解できない文章があった場合、自分の能力が足りないと考えてしまいがちです。
多くの人はそもそも文章に対して著しいコンプレックスを持っています。
理解できない文章は、自分の実力が足りないからだ。文章に書いてあることは全て正しいものだし、正しいからこそ、世の中に出回っているんだ。
そんな風に多くの人が思っていると、私は考えています。
論理的な文章が理解できないのは、論理的でない読者の読解力が足りない。
ここまではあっていると思います。
しかし、論理的な文章と、その文章が主張している内容や前提は実は単に一つの意見にすぎないということ、それらの意見は千差万別であるということを多くの人は体感的にわかっていないと考えます。
メディアリテラシーを高めるには、本当にそうかな?といった感じで文を読むことが必要ですが、この態度を身に付けるのはなかなか難しいのでしょう。
多くの人にとって、学校教育というか受験勉強で培う読解力とは、正解・不正解を判断するので、与えられる文章とは、神様みたいなものだからです。
書かれていることは正しい。理解できないのは読者が未熟だからだ。
この認識を変えるのは、結構大変でしょう。
しかし、インターネットやスマートフォンの台頭により多くの人が物事を発信するようになると、その認識は変わるはずです。
難しいなとか、わからないなと感じさせる文章、内容の薄い文章、一方的な文章、広告的な文章に対して、批判的な意見をインターネットのおかげで多くの人が知ることができるようになったと思っています。
日本のメディアリテラシーはまだまだ低いかもしれません。
教育をしっかり受けている以上、メディアリテラシーは先進国の宿命なのかもしれませんが、これからはメディアリテラシーもどんどん良くなっていくと思っています。
毎月14日は投資の日です。
銘柄選択よりも株式投資の比率を上げるための工夫をしていきましょう。
コツコツとS&P500投資をしつつ、一緒にお金持ちになりましょう。